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┃人┃事┃労┃務┃最┃新┃情┃報┃ 2025年8月27日号
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今号では、最低賃金の大幅な引上げや被扶養者認定要件の見直しといった
“制度改正の動き”から、長時間労働・賃金不払に関する監督指導結果まで、
実務に直結する情報をまとめました。
特に最低賃金は、すべての都道府県で初めて1,000円を超える見込みとなっており、
今後の給与設計や人件費管理に影響する可能性が高いテーマです。
ぜひ自社の状況に照らしてチェックしてみてください。
1. 令和7年度の地域別最低賃金額改定について(厚労省)
2. 19歳以上23歳未満の被扶養者認定の変更について (日本年金機構)
3. 長時間労働が疑われる事業場への監督指導 令和6年度の状況を公表(厚労省)
4. 賃金不払に関する監督指導 令和6年の状況を公表 (厚労省)
1. 令和7年度の地域別最低賃金額改定について(厚労省)
令和7年8月4日開催の「第71回中央最低賃金審議会」で、
令和7年度の地域別最低賃金額改定の目安について、答申が取りまとめられました。
そのポイントは次のとおりです。
◆ ランクごとの目安
地域別最低賃金額〔時給で表示されるルールとなっています〕の
各都道府県の引上げ額の目安については、
Aランク63円、Bランク63円、Cランク64円。
注:)都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をA~Cの3ランクに分けて、
引上げ額の目安が提示されています。
現在、Aランクは東京都などの6都府県、
Bランクは福岡県などの28道府県、
Cランクは沖縄県などの13県となっています。
この目安によると、全国加重平均の上昇額は63円
(昨年度〔実績〕は51円)となりますが、
これは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額です。
これを引上げ率に換算すると6.0%(昨年度〔実績〕は5.1%)となります。
◆ 目安とおりに改定が行われた場合
仮に目安どおりに各都道府県で引上げが行われた場合、
令和7年度の地域別最低賃金額の全国加重平均は、1,118円となります(現在1,055円)。
これを、地域別にみると、現在、最も高い東京都が1,226円(現在1,163円)、
現在、最も低い秋田県が1,015円(現在951円)となり、
初めて、すべての都道府県で1,000円を超えることになります。
なお、昨年度は、目安を上回る改定が相次ぎ、全国加重平均は、
目安では1,054円でしたが、実際には1,055円に引き上がりました。
実際の地域別最低賃金の額が、いくらになるかは、
今後の各地方最低賃金審議会での審議によりますが、
大幅に引き上げられることは間違いありません。
最低賃金割れになりそうな社員がいないか?
早めに確認しておいた方がよさそうですね。
詳しくは、こちらをご確認ください。
<令和7年度地域別最低賃金額改定の目安について> 厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60788.html
〔参考〕決定された目安について、石破総理が会見を行いましたので、
参考までに、そのURLを紹介しておきます。
<最低賃金引上げに関する目安についての会見>
https://www.kantei.go.jp/jp/103/statement/2025/0804bura.html
令和7年度税制改正を踏まえ、
19歳以上23歳未満の被扶養者に係る認定について、
年間収入の要件が変更され、令和7年10月から適用されます。
この変更のポイントは、次のとおりです。
◆ 扶養認定日が令和7年10月1日以降で、扶養認定を受ける方が
19歳以上23歳未満の場合(被保険者の配偶者を除く。)は、
現行の「年間収入130万円未満」が「年間収入150万円未満」に変わります。
この変更について、日本年金機構からお知らせがありました。
変更内容の説明とあわせて、
「年金Q&A(19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる認定)」が
公表されていますので、確認しておくようにしましょう。
<Q&Aの例>
Q1.今回(令和7年10月)の変更は、学生であることは要件ですか。
A. 令和7年度税制改正における取り扱いと同様、
学生であることの要件は求めません。
あくまでも、年齢によって判断します。
Q2.年齢要件(19歳以上23歳未満)は、いつの時点で判定するのですか。
A. 年齢要件(19歳以上23歳未満)は、扶養認定日が属する年の
12月31日時点の年齢で判定します。
例えば、N年10月に19歳の誕生日を迎える場合には、
N年(暦年)における年間収入要件は150万円未満となります。
(参考)・・・中略・・・
なお、民法の期間に関する規定を準用するため、
年齢は誕生日の前日において加算します。例えば、
誕生日が1月1日である方は、12月31日において年齢が加算されます。
Q3.令和7年10月1日以降の届出で、扶養認定日が令和7年10月1日より
前にさかのぼる場合、19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる
年間収入の要件は、どのように判定するのですか。
A. 令和7年10月1日以降の届出で、令和7年10月1日より
前の期間について認定する場合、
19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる年間収入の要件は
130万円未満で判定します。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります>
日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2025/202508/0819.html
※Q&Aはこちらです。
<年金Q&A (19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる認定)>
https://www.nenkin.go.jp/faq/kounen/dependents/aged19to22/index.html
令和6年度の状況を公表(厚労省)
厚生労働省は、令和6年度に長時間労働が疑われる事業場に対して
労働基準監督署が実施した監督指導の結果を取りまとめ、
監督指導事例等とともに公表しましました。
令和6年度の監督指導結果の主なポイントは、次のとおりです。
【1.監督指導の実施事業場:26,512事業場】
26,512事業場に対し監督指導を実施し、21,495事業場(81.1%)で
労働基準関係法令違反が認められた。
【2.主な違反内容】
[1.のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場]
1)違法な時間外労働があったもの:11,230事業場(42.4%)
うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が
月80時間を超えるもの:5,464事業場(48.7%)
2)賃金不払残業があったもの:2,118事業場(8.0%)
3)過重労働による健康障害防止措置が未実施のも:5,691事業場(21.5%)
【3.主な健康障害防止に関する指導の状況】
[1.のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場]
1)過重労働による健康障害防止措置が
不十分なため改善を指導したもの:12,890事業場(48.6%)
2)労働時間の把握が不適正なため指導したもの:4,016事業場(15.1%)
この監督指導は、各種情報から、時間外・休日労働時間数が
1か月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や
長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る
労災請求が行われた事業場を対象として実施されたものです。
監督指導の対象となることがないように、労働基準法や
労働安全衛生法などが遵守されているか、
定期的にチェックしておく必要がありますね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<長時間労働が疑われる事業場に対する令和6年度の監督指導結果を公表します>
厚生労働省から、
「賃金不払が疑われる事業場に対する監督指導結果(令和6年)」が公表されました。
今回(令和6年)の監督指導結果のポイントは、次のとおりです。
◆ 令和6年に全国の労働基準監督署で取り扱った
賃金不払事案の件数、対象労働者数及び金額は次のとおり。
・件 数……22,354件(前年比1,005件増)
・対象労働者数……185,197人(同 3,294人増)
・金 額……172億1,113万円(同 70億1,760万円減)
◆ 労働基準監督署が取り扱った賃金不払事案のうち、
令和6年中に、労働基準監督署の指導により使用者が
賃金を支払い、解決されたものの状況は次のとおり。
・件 数……21,495件
・対象労働者数……181,177人
・金 額……162億732万円
令和2年4月施行の改正で、労働基準法における
賃金の消滅時効の期間が「2年」から「3年(当分の間)」に
延長されていることも踏まえると、日頃から、
労働時間を正しく把握するなどして、
賃金不払が発生しないようにしておく必要がありますね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<賃金不払が疑われる事業場に対する監督指導結果(令和6年)を公表します>
編┃集┃後┃記┃
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残暑が続く中、労務分野では秋以降の制度改正に向けた情報が次々と公表されています。
「少し先のことだから…」と思っていると、
あっという間に施行日が近づいてしまいますので、今のうちに整理しておくと安心です!
それでは、次号もどうぞよろしくお願いいたします。